五十五・野戦病院



 第二十八師団の野戦病院。屋根も敷物も全て野草を使用したお粗末な建物だった。

*補足(藤本)
「あれは野戦病院なんてもんじゃない。掘っ立て小屋もいいところさ」
 と、語る石坂准尉によると、医薬品の欠乏からマラリアなどの亜熱帯病の治療に軍医は手を焼いていたという。
 宮古島の戦いは、また異なった「戦争」だったようである。

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