四十七・遺骨宰領



 昭和十七年、原田軍曹の遺骨宰領を命ぜられ、内地に渡る。神戸港で留守部隊の宰領者に引き渡す。

*補足(藤本)
 戦死者の遺骨を本国に持ち帰る任務を与えられた石坂准尉の気分は憂鬱だったことだろう。死んだ者はもう帰ってこないのだ。ありし日の戦友の笑顔が今も石坂准尉の心をさいなんでいる。

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