人類の滅亡について


 戦争になると筋骨隆々の健康的な人間が優先的に出征する。殺し合えば殺し合うほど、その優秀な遺伝子を有する者は死に絶え、国に残されるのは、徴兵免除になった劣悪遺伝子人間ばかりとなる。
 同時に、本来死ぬはずの人間が、高度に発達した医療によって延命し続ければ、種全体の虚弱遺伝子率はいつか取り返しのつかないこととなるのも見過ごせない。 
 種の減退。人類の滅亡を考えるとき、戦争と医療の問題は避けて通れない。


参考文献
『プリンス・ザレスキーの事件簿』 M・P・シール 著 中村能三 訳/東京創元社



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