『支那事変史』(復刻版)


背表紙
表紙

題名
支那事変史
著者
満州第一七七部隊将校集会所
出版


昭和十八年三月五日印刷
昭和十八年三月十日発行
備考
画像・本文とも、昭和四十六年八月十五日発行『支那事変史』(哈爾浜会。復刻本)が底本。
要図の色合いが少々異なっている点はいただけないが、それ以外は忠実に原本を再現している。
なお、復刻版には、巻頭に再刊の辞が、巻末に復刊後記が載っている。



復刊なったこの書を
謹んで支那事変に散った歩兵㐧三十連隊の英霊にさゝぐ。



 我々が青春を賭けた軍旗の歴史、そして祖国の栄光を信じて、華々しく或はひっそりと散って行った英霊の魂は、我々の胸のうちに脉々と生き続けています。この歴史を、この事蹟を後世に伝えるのが我々の務めであると堅く信じます。
 今こゝに「満州㐧一七七部隊支那事変史」の復刊が完成致しました。非常な感激と喜びをもって御報告します。
 原本をよく保存され、且つ提供された神亮一兄、再刊に要した多額の資金を御寄付下さった戦友諸兄、そして復刊委員諸君の労苦に対し、深く感謝の意を表します。次代への記録であり、貴重な文献であるこの書が大方の手元で永く後世に伝えられん事を祈念して、再刊の辞とします。

昭和四十六年八月十五日
哈爾浜会会長 清水清治

復刊後記

終戦来、価値観が変わったからと言って、支那事変を否定したり、戦死者を犬死あつかいにする進歩的文化人と称する人達には、言い様のない憤りを感ずる。現代は過去の上に成立つのであって、過去を否定することは、未来をも否定する事である。ハルピン会の事業として、この書の復刊がとり上げられ、復刊委員を命ぜられた時は、非常な意気込みで立向ったが、素人の悲しさ、いたる所で壁にぶち当り、困却した。それを乗り切れたのは、ハルピン会戦友諸兄の物心に亙る多大の御声援と、現代風潮への反撥であった。十数度の会合に適切な指示と助言をされた会長、役員諸兄、専問家として、犠牲的奉仕をされた弓納持君等、唯々感謝あるのみである。
 表紙のカットは清水会長が在満時代にものされた作品であり、誠にこの書ににつかわしい絵ではあるまいか。
 今こゝに復刊なる、唯感無量、唯多謝〳〵。

昭和四十六年八月十五日
復刊委員
横田善竜
野口英治
藤尾義勝
山本 進
弓納持清輝智



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