四十五・訓練



 四角森付近で戦闘訓練する中隊。

*補足(藤本)
 私が好んで歌う軍歌に「雪の進軍」というのがある。日清戦争時代に作られたものなのだが、厳冬に苦心する兵隊の姿が目に浮かぶ秀逸な歌である。
 石坂准尉も雪中訓練の最中、この歌を口ずさんだかもしれない。

 雪の進軍氷をふんで
 どこが河やら道さへ知れず
 馬は斃れる捨てゝもおけず
 此処は何処ぞ皆敵の国
 まゝよ大胆一吹やれば
 頼みすくなや煙草が二本

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